2015年3月6日,奈良先端科学技術大学院大学ミレニアムホールにてビッグデータシンポジウムが開催されました. 当日の様子および発表資料の一部を掲載いたします.

中村先生

まず,中村教授から NAIST ビッグデータプロジェクトについての概略についての説明が行われました.NAIST 内には様々なデータが 存在していますが,それらを効率的に解析するまでに至っていません.また,企業には活用されていないデータが数多く眠っています. 本プロジェクトでは,情報科学研究科で開発されている自然言語処理技術,機械学習,データ解析技術などの方法により,それらのデータ を活用する方法についての研究を行っています.

松本教授からは,論文情報から知識ベースを抽出するための基盤技術および課題についてのご講演でした.学術論文には様々なデータが 記載されていますが,自然言語で記述されているため,それらを読み解くためには時間と知識が必要となります.自然言語処理技術を用いる ことによって,自動的に学術論文から知識構造を構築する方法についての研究を行っています.

大竹准教授からは,医療分野における情報統合に関するご講演でした.医療分野では,一つの測定機器で測定された結果と別の測定機器に よる結果を統合しなければ分からないことがあります.特に画像について,測定結果の統合についての研究を行っています.

大竹先生

久保准教授からは,植物における細胞リプログラミングに関するご講演でした.動物では細胞を初期化することは難しいですが, 植物では切断などにより初期化することができるそうです.ところが,初期化する細胞は一部であり,そのメカニズムの解明に 取り組んでおられます.

池田教授からは,機械学習の基礎についてご講演頂きました.観測量を確率分布として統計的に処理したり,線形代数についての基礎的ご説明, および PageRank への応用などについて解説頂きました.

上沼助教からは,熱を電気へ変える物質についてのご講演を頂きました.様々な物質を組み合わせることにより有用な物質を創成する ことができますが,レアアースなど高価な物質を使わずに,安価な物質で必要な機能を持つものの組み合わせを発見することが重要 であるということでした.論文などから,それらの知見を出すことは重要であるということです.

近畿日本鉄道株式会社の鹿子様からは,近鉄グループにおけるビッグデータの取り組みについてのご講演でした.現在までに 既に行われたデータ利活用事例や,その成功事例,失敗事例をご紹介頂きました.

近鉄鹿子様

京都府の重松様からは,京都府におけるビッグデータ活用について,特にけいはんな地区における電力の効率的な利用に向けた 情報利活用についてのご講演でした.けいはんな地区は関西イノベーション国際戦略総合特区に指定されており,電力などを含めた 様々な大量の情報の利活用に取り組んでいます.

京都府重松様

NAISTビッグデータプロジェクトでは,今後もこのような様々な機関と連携しながら,ビッグデータの活用に向けた取り組みを 行ってまいります.